臨床研修後期プログラム
専攻医(後期研修医)※旧制度:2015年以前医師免許取得
Ⅰ.消化器内科 後期研修プログラム
プログラムの 概要及び特徴 | 消化器内科疾患全般についての知識と技術を習得し、その知識、技術を 実際の臨床に応用できる能力をもつ医師の養成を目指す。 また救急疾患を含めた重要な内科疾患の初期治療の習得もあわせて行う。 | |
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研修における 到達目標 | A 一般目標 内科臨床医および消化器病専門医として必要な基礎知識、技術を 修得するとともに、豊かな人間性、幅広い見識、社会に貢献する 使命感と責任を持ち、患者さんを思いやる温かな心を身につける。 B 消化器内科医としての目標 (1)消化器病(全身倦怠感、食欲不振、体重減少、浮腫、黄疸、 嘔気・嘔吐、胸やけ、嚥下困難、腹痛、下痢、便秘等)診療に必要な 基礎知識を修得する。 (2)消化器病診療に必要な検査、処置を習熟する。 具体的には消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、消化管造影検査、 血管造影査の基本手技を習得し、さらには内視鏡的逆行性膵胆管造影を はじめとするインターベンションを行える技術を身に付ける。 (3)患者、家族に病状、治療方針を説明する。 (4)病態を把握し、合理的な検査を実施する。 (5)コメディカルと協力し患者の問題点を解決する。 (6)カンファレンス、症例検討会に参加し討論する。また年1回の学会発表を行う。 C 研修内容(手技を中心とした) 1年次:スクリーニング目的の上部消化管内視鏡,下部消化管内視鏡 腹部超音波が 単独で行えるようになる。指導医のもとで診断目的の腹部血管造影が行えるようになる。 2年次以降:指導医のもとで内視鏡的逆行性膵胆管造影 経皮経肝胆管ドレナージ ラジオ波凝固療法 内視鏡的胃瘻造設術 内視鏡的消化管ステント留置術を行えるようになる。 また消化器悪性疾患に対する化学療法を習得する。 また週一回入院患者に関するカンファレンスを行う。 D 取得技術 ・経鼻からの挿管術(S-Bチューブ、イレウス管、小腸造影) ・栄養法(経管経腸栄養、中心静脈栄養、内視鏡的経皮胃瘻造設術) ・内視鏡検査・治療(EUS、EMR、ESD、EIS、EVL、ERCP、ERDB、EPBD、EML、EST、EMR等) ・一般超音波検査及び超音波ガイド下検査・治療(PEIT、RFA、PTCD、PTGBD、PTAD等) ・消化管造影検査、放射線科協力による検査・治療(腹部動脈造影、TAE、PTP) E 指導体制 診療科研修の指導にあたる医師5名で指導するが,基本的に1人に1人指導医をつける 主として研修指導にあたる医師の氏名/診療科経験年数 ●内科部長:松島 由美(経験年数23年) 管理型(済生会茨木病院 臨床研修病院群) | |
研修期間 | 原則として3年間。希望があれば延長も可能である。 | |
認定施設 取得状況 | 日本消化器病学会認定施設 日本消化器内視鏡学会認定指導施設 日本内科学会認定医制度教育関連病院 日本がん治療認定医機構認定施設 | |
取得可能な 資格等 | 日本消化器病学会認定専門医 日本消化器内視鏡学会認定専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 | |
診療科の PR 実績 | アットホームな楽しい雰囲気のなか、activeな研修が行えます。 消化器疾患の症例を主治医として担当し、診断から治療まで直接携わることができます。 女医さんも大歓迎です。 年間検査数は上部内視鏡約1,500件、下部内視鏡検査約1,200件、 内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査60件、血管造影検査36件、 他様々な検査、及び治療を行っています。 現在スタッフは常勤9名 診療実績 2010年4月-2011年3月(実績内容は他病院) 大腸ポリープ:内視鏡的ポリープ切除術204件 食道癌:内視鏡的ステント留置術3件 食道静脈瘤:内視鏡的硬化療法1件 内視鏡的結紮術3件 悪性胃・十二指腸狭窄:内視鏡的ステント留置術2件 胃・十二指腸潰瘍:内視鏡的止血術49件 潰瘍性大腸炎:顆粒球吸着療法10件 肝臓癌:肝動脈閉塞術35件 ラジオ波凝固療法3件 肝炎:エコー下肝生検6件 慢性C 型肝炎:インターフェロン導入8件 閉塞性黄疸:内視鏡的胆管ドレナージ術24件 悪性胆道狭窄:内視鏡的胆管ステント術4件、経皮的経肝胆管ドレナージ術12件 総胆管結石:内視鏡的胆道砕石術20件 胆嚢炎:経皮経肝胆嚢ドレナージ術3件 その他:内視鏡的胃瘻造設術24件、内視鏡的逆行性膵胆管造影58件 | |
募集人員 | 2~3名 |
Ⅱ.糖尿病・内分泌内科 後期研修プログラム
プログラムの 概要及び特徴 | 患者数が急激に増加しつつあり、その医療における対応が今後ますます 重要となりつつある糖尿病全般についての病態生理の理解、合併症の検査・解釈、 病態に応じた適切な治療法の選択などを研修目的とする。 内分泌疾患に関しても病態生理の理解、正確な診断と治療が行えるようにする。 | |
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研修内容 | 糖尿病、および、内分泌疾患の臨床経験をできるだけ積むことを念頭に 1年次以降主に入院患者を担当し、病態把握に必要な検査、合併症に 関する検査、および、適切な治療法を選択し実践する。 2年次以降は入院患者担当とともに外来診療を可能な範囲内で行い 外来診療経験を積む。 糖尿病教育に参加し糖尿病教室の講義を受け持ち、チーム医療(医師、 看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士など)の一員としての経験を積む。 糖尿病に関しては内因性インスリン分泌能を把握し、インスリン抵抗性の程度も 考慮した上でインスリン治療の適応を判定する。 内服薬を使用する際は複数の経口糖尿病薬の作用機序と効果・副作用の特徴を 理解した上で適切な選択(特に、SU剤、BG剤、グリニド系薬剤、α-GIとともに、 DPP-4阻害薬の選択と使用法など)ができるようにする。 インスリン治療を行う場合には速効型、超速効型、混合製剤、持効溶解型インスリン製剤の 選択、使用法につき経験を積む。GLP-1アナログの適応判定、治療にも精通する。 糖尿病に合併した感染症、脳血管疾患、心血管疾患、下肢血管疾患などの治療につき経験を積む。 糖尿病ケトアシドーシス、重症低血糖など救急疾患についても可能な限り多くの症例の経験を積む。 肥満症についてその病態生理、検査、診断(2次性肥満症の鑑別など)、治療につき経験を積む。 内分泌疾患を担当し、内分泌負荷試験、内分泌検査結果の解釈、治療法の選択、 下垂体・副腎などの画像診断などにつき経験を積む | |
指導体制 | 糖尿病専門医/内分泌専門医の2名で指導し、基本的に1人に1名の指導医をつける。 | |
研修期間 | 原則として3年であるが延長も可能である。 | |
募集人員 | 1~2名 | |
認定施設取得状況 | 日本糖尿病学会認定教育施設 |
Ⅲ.外科 後期研修プログラム
プログラムの 概要及び特徴 | 研修当初は一般性のあるgeneral surgeonとしてのとしての知識、技術について 学んでもらいます。外科的技術には先輩から後輩への技術の伝達が不可欠であり、 外科医としての基本的な技術を習得してもらいます。基本的技術習得の後には、 徐々に難易度の高い手術へと移行し、最終的に独力で手術を完遂できるまでの技術と 知識を身に付けてもらいます。 さらに、研修後半では自分の専門性を求めて興味のある 分野を集中的に経験することにより、広い基本に裏打ちされた専門性の高い研修を 積むことができます。 | |
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研修における 到達目標 | A 一般目標 医の倫理を遵守し、外科専門医として適切な臨床判断能力、問題解決能力、手術を適切 に遂行できる能力を修得する。また、外科において得に重要なチーム医療を身につける。 B 外科医としての目標 (1)外科専門医として,適切な外科の臨床的判断能力と問題解決能力を修得する。 (2)手術を適切に実施できる外科全般の能力を修得する。 (3)医の倫理に配慮し,外科診療における基本的態度を身に付ける。 (4)指導医、専門医に適切なタイミングでコンサルテーションを受け、 上級および同僚医師、他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれることができる。 (5)初期臨床研修で得られた一般外科医・消化器外科医としての外科総合診療の経験を 基盤として、疾患に対するより専門的な理解、診療スキルおよびパーフォーマンスを習得する。 (6)クリニカルパスを通して術前・術後の合理的な診療体系を習得する。 (7)インフォームド・コンセントを基盤とした患者中心型医療を進めることができる。 (8)初期研修医をサポートないし指導できる。 C 研修内容 1年次: 指導医の指導下に、基本的な手術手技(鼠径ヘルニア根治術、 虫垂切除術、下肢静脈瘤手術、痔核切除術など)を修得し、患者および家族への インフォームド・コンセントを適切に行う。入院患者術前術後の管理・外来診療・ 外科救急疾患への迅速な対応と処置などを学ぶ。 2年次: 胃切除術、胃全摘術、結腸切除術、乳癌手術等の悪性疾患手術も術者として学ぶ。 3年次: 肝切除術、直腸癌手術などの難易度の高い手術の術者として学ぶ。 D 取得技術 (1)各種画像診断検査(単純X線、消化管造影、CT、MRI、腹部エコーなど)を 実施し読影することができる。 (2)臨床検査(血液、髄液、尿、穿刺液検査、心電図、脳波など)を実施し評価することができる。 (3)各種消化管内視鏡検査と治療 (4)基本的な内視鏡検査(上部、下部消化管、ERCP)技術の習得 (5)消化管止血術、食道静脈瘤の治療、ポリープ切除、十二指腸乳頭切開と総胆管結石除去 などの内視鏡治療手技の習得 (6)腹部超音波検査の習熟と超音波下穿刺技術の習得 (7)基本となる外科手術の習得 E 指導体制 診療科研修の指導にあたる医師3名で指導するが,基本的に1人に1人指導医をつける 主として研修指導にあたる医師の氏名/診療科経験年数 ●部長:河村 史朗(経験年数 25年) | |
研修期間 | 原則として3年間。希望があれば延長も可能である。 | |
認定施設 取得状況 | 日本外科学会指定施設(申請中) 日本消化器外科学会関連施設 | |
取得可能な 資格等 | 日本外科学会専門医 | |
診療科の PR 実績 | (手術検査実績 掲載準備中) | |
募集人員 | 2名 |
Ⅳ.脳神経外科 後期研修プログラム
プログラムの 概要及び特徴 | 初期研修で学んだ臨床の知識と技術を生かして、脳神経外科スタッフの指導のもと 脳神経外科専門医資格を得るにふさわしい経験と実践を積むことを目的とする。 脳血管障害ならびに頭部外傷を中心とする救急医療に加え、脳腫瘍等、幅広く臨床を 経験し、専門医としてふさわしい手術件数を実施してもらうためのプログラムである。 同時にリハビリテーションスタッフ等のコメディカルとのコミュニケーションをとる事の重要性を 理解し、患者様を社会復帰させるためのプロセスを理解してもらうためのプログラムでもある。 | |
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研修における 到達目標 | A 一般目標 総合臨床力を基盤とし、疾患に対するより専門的な理解、診断、治療を的確に 行うことができる能力を習得し患者とその背景に考慮し、インフォームド・コンセントを 基盤とした患者中心の医療を進め最新、最良の医療を行うために、常に新しい知識を 身につけ後進を指導できる能力を習得する。 B 脳神経外科医としての目標 (1)患者、家族との良好な人間関係を確立し、適切な説明を行い、理解を得ようとする 態度を身につけ患者の人間的・心理的側面にも配慮し、総合的に問題解決を図る能力を 修得する。 (2)脳神経外科的疾患における臨床的判断能力と手術や検査、処置を適切に実施できる 能力を修得する。 (3)社会人として病院ならびに医局の規則を守ることができる。 (4)コメディカル(上級医師、同僚医師、他科医師、看護士、検査技師など)と強調し診療を行う ことができる。 (5)クリティカルパスの使用、評価、改訂を他の医療メンバーと協力して行える。 (6)医療ミス・医療事故・院内感染などに対するリスクマネージメントに関して、 院内の委員会活動や指導医の助言を通じて理解し、必要な行動が取れる。 (7)医療記録(診療録、手術記録、病歴要約、診断書等)を遅滞なく正確に記載できる。 C 研修内容(手技を中心とした) 1年次: 脳神経外科の基礎(神経所見、画像診断、術前術後管理、脳神経外科基本手技など) 手技としては脳血管撮影技術や腰椎穿刺、手術として穿頭術、脳室ドレナージ、慢性硬膜下血腫、 頭蓋形成術など。 2年次: 基礎的実践をより多く踏み、検査の読影力を高め、診断や治療及び手技の向上に努める。 1年次の手技、手術に加え、急性硬膜外・硬膜下血腫、高血圧性脳内出血などの手術を指導医の 下で術者としてできる事を目指す。 3年次: 基本的な開頭術ができ、脳腫瘍や脳動脈瘤手術を指導医の下で行う。 また適切な術前術後管理や治療方針が立てられる事を目指す。 D 取得技術 (1)基本的な検査の指示および結果の解釈 (2)神経学的所見のとりかたをマスターし、神経解剖と神経局在診断 (3)検査(腰椎穿刺、血管撮影、頸動脈エコーなど) (4)基本的レントゲン写真(頭部、頸椎、胸部)の読影 (5)神経疾患の画像診断(CT、MRI、脳血管造影、SPECT、頸部エコー)の読影 (6)脳波、神経誘発電位の電気生理学的検査および解釈 (7)脳腫瘍の病理診断の基本を理解 (8)穿頭術、開頭術、経鼻的手術に必要な外科解剖を理解実践 (9)脳神経外科領域の救急処置および鑑別診断、検査の進め方が実践 (10)頭部外傷における創傷処置および急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫および脳内血腫の治療 (11)頭蓋内血腫の治療 (12)脳神経外科領域における術後合併症と対策を習得、術後管理 (13)顕微鏡手術の基本 (14)表在の脳腫瘍の摘出手術 E 指導体制 診療科研修の指導にあたる医師2名で指導するが,基本的に1人に1人指導医をつける 主として研修指導にあたる医師の氏名/診療科経験年数 ●部長:後藤 泰伸(経験年数 30年) | |
研修期間 | 原則として3年間。希望があれば延長も可能である。 | |
認定施設 取得状況 | 日本脳卒中学会認定研修教育病院 | |
募集人員 | 1名 |
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代表電話 072-622-8651 担当:人事課 高見(たかみ)
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