リハビリテーション科
インフォメーション
リハビリテーションとは、障害のある方々が、障害を前提に新しい生活を築いていくすべての過程を意味します。
当院では、さまざまな疾患の患者さんを対象としており、脳血管障害や骨折だけでなく、肺炎、糖尿病やがんの術後など多岐にわたります。
リハビリテーション科は、大阪府済生会茨木医療福祉センター内の「リハビリテーションセンター」として位置づけられています。
「病院」「老人保健施設」「訪問看護ステーション」に療法士を配置しており、急性期から在宅まで切れ目のない医療をスムースに提供することを目標としたリハビリを行っています。
病院スタッフは常勤医師3名、非常勤医師4名、理学療法士(PT)13名、作業療法士(OT)4名、非常勤作業療法士(OT)1名、言語聴覚士(ST)3名、非常勤言語聴覚士(ST)1名、マッサージ師1名、事務員1名が勤務しています。
また、病院から訪問看護ステーションへ理学療法士3名を派遣しており、患者さんの状態に応じてご自宅に伺う「訪問リハビリテーション」も行っています。
PT・OT・STが各々の専門性を活かしつつ、医師・看護師・MSW(医療福祉士)などの他部門と情報や問題点をチームで共有・連携し、日々診療を行っています。
平成28年1月からは、「地域包括ケア病棟」が認可され、その特色としては「一般病棟」よりも、更にリハビリ的な観点で内容の充実をはかり、自宅退院に向けた支援をチームで行っています。
また、リハビリテーション室は病院2階南側に位置し、大きな窓からは前方の見付山公園の木々を正面に見ることができ、ささやかですが、季節の移り変わりを感じられる部屋となっています。
令和4年度 患者数実績
入院患者…2922名 月平均…243名
外来患者…341名 月平均…28名
理学療法とは
病気やケガにより身体が不自由になったときに、制限された基本的動作や日常生活動作が出来るように運動療法などを行い機能回復を図ることで、家庭や職場に復帰できるよう援助を行います。
運動療法は、弱い筋力に対しては筋力を強くする練習、動きの悪い関節に対し関節可動域を改善する練習を行うなど運動機能の回復を目標にします。
病気やケガにより身体が不自由になったときに、制限された基本的動作や日常生活動作が出来るように運動療法などを行い機能回復を図ることで、家庭や職場に復帰できるよう援助を行います。
また、寝返りや起き上がりなどの起居動作や歩行など、動作が行いやすくなるよう助言や指導も行います。
更に、自宅退院に向け、生活環境に応じた補助具やサービスの紹介などを他部署と協力しながら行っています。
必要に応じて退院前にご自宅へ訪問させていただき、自宅での生活を支えるために、ご本人・ご家族と共に考え、具体的なサービスへとつなぐ役割も担っています。
自宅での生活がより元の状態に近づけられるよう、必要に応じて退院後の生活支援の一つとして「訪問リハビリテーション」を行っています(この場合の窓口は「訪問看護ステーション」になります)。
作業療法とは
身体または精神に障害のある方、またはそれが予測される方に対してその主体的な生活の獲得を図るため、作業活動などを用いて行われます。
当院作業療法で対象となるのは急性期の患者さんで、脳卒中・骨折や外傷・難病・脊髄損傷などの、主に身体に障害を持つ方々です。
今までのように生活ができなくなった方に、機能回復訓練や装具療法、食事やトイレ・料理など実際の生活場面での動作訓練、手工芸などを用いた指先の細かい動作や問題解決能力を養う訓練を行なっています。
また、日常生活を円滑に送れるように、もしくは復職・復学できるように、生活の流れを考え、環境整備や身近な人たちに対する助言も行えるよう、患者さんに関わらせていただいています。
言語聴覚療法とは
失語症(脳の障害によって一旦獲得した言語機能が損なわれ、聴いて理解する・話す・読む・書くことが難しくなる)、構音障害(発音が正しくできない)、音声障害(声がかすれたり、出なくなったりする )、高次脳機能障害(記憶、知的機能、行動などが障害される)などによるコミュニケーション障害をお持ちの方に対して、コミュニケーションが円滑に行えるように、評価・助言・指導などを言語聴覚士が行うことです。
当院では、主に急性期の脳疾患や喉頭疾患によるコミュニケーション障害をお持ちの方に言語聴覚療法を行っています。
この他にも、嚥下(えんげ)障害(食べ物の飲み込みが悪い)をお持ちの方に対しても評価・助言・指導などを行っています。